1月25日 近鉄名古屋線の車両達 part1鉄道研究会
みなさん、こんにちはこんばんは!!
4年の村上です^^/
自己満足の連載シリーズの最後は私にとって鉄道の原点ともいえる近鉄電車で締めたいと思います!
近鉄富田駅を発車する名古屋ローカル
1000系(左)と1010系(右)
それではみなさま、しばしおつきあいのほどをよろしくお願いします!
近鉄名古屋線とは近鉄名古屋駅~伊勢中川駅のことを指しますが、今回は近鉄名古屋駅~賢島駅間の名古屋線・山田線・鳥羽線・志摩線と湯の山線・鈴鹿線を含む広義の名古屋線について書いていきたいと思います。
車両は富吉車庫・明星車庫をメインに近鉄名古屋線を主として活躍している車両にスポットと当てていきます。
※名張ループ運用等、朝夕など大阪線の車両が名古屋線を走ることがありますがこれらは含みません。また、貸出等で走行した車両も除外します。
第一回は一般車の中でも古参~中堅どころである抵抗制御や界磁位相制御車などを紹介していきます。
1000系
1972年より製造された1000系電車は、当時1600系列や1800系列に混じって名古屋線で最後の活躍を続けていた参宮急行の名車2200系を置き換えるべく登場しました。
1000系は2200系の主電動機等を再利用した上で、1810系と同様の車体を新製して組み合わせ誕生しました。
当初は2200系の主電動機を流用したため、釣り掛け駆動方式でしたが、2200系に搭載されていた主電動機は一時間定格出力150kWに達する性能を持っており、最高速度110km/h・起動加速度2.0km/h/sと他車に遜色ない性能を持っていました。
1980年に冷房化され、1984年よりWNドライブ改造を行い界磁位相制御方式に変更されました。
主電動機は820系の改造発生品や20100系(初代あおぞら号)の廃車発生品などのMB3020E(132kW)に交換されました。
この改造の際に制御車を1810系と交換の上編入し、さらに1810系の付随車を電動車改造して、編成に組み込む工事を行いました。
結果、4両×1編成と2両×6編成(+当時の1200系4両×1編成)
→4両×2編成と3両×6編成
という陣容になりました。
なお1200系(当時)は1000系に冷房を当初より搭載していた編成ですが、1000系の冷房化により遜色がなくなったため、あらかじめ編入されました。
1000系 T04編成
現在、運用されている編成はT04~08編成の4本です。
T01編成は一時期、2430系のG46編成と組み替えた上で大阪線と名古屋線でそれぞれ運用されていましたが、現在はG46編成が元の編成に復帰し、元T01編成は廃車となっています。
1000系 T08編成
1000系の中でも最古参に当たるT08編成は1200系(→1000系 T02編成)が編入される前のT02編成です。
電動機は三菱製MB3020Eを搭載して、制御装置は日立製のMMCHT10D(界磁位相制御)です。
制御電動車の電動台車は新造時のKD75Gで、釣り掛け時代より新性能化を考えて新造されています。また、中間電動車の台車は種車である1810系のKD-65Gであり、同様に制御車の台車は1810系と交換された関係でKD-65Aを履いています。
電動発電機は日立製HG634または三菱製MG114A(T08編成)を搭載、コンプレッサはC2000Mです。
ブレーキ方式は当初よりHSC-Rとなっています。
集電装置は伊勢中川寄りのMc車に2基搭載されており、本形式を容易に判断することができます。
1000系は名古屋線向けに製造されているため山越え用の抑速ブレーキを搭載しておらず、東青山以東(実質大阪線には有効長の関係で入線しない)で活躍しています。
ここからは余談。
1000系電車といえば、すでに廃車となっていますが、T02編成が非常に思い出深いです。
というのも通学で近鉄電車に乗ると、4両編成のT02編成に遭遇する機会が多く、この編成は長年の高速かつ長距離運用と流用台車のおかげなのか非常に揺れが激しかった記憶があります。
特に100km/hを越えてくると独特の横揺れと台車のきしみがすさまじかった覚えがあります。
T02編成には1年弱お世話になり、2004年3月に解体となりました。名古屋線冷房車のパイオニアである元1200系にわずかな期間でも乗ることができたのは幸運だったのかもしれません。
以上余談終わり
1810系
1000系に続いて名古屋線と切っても切れない関係なのが1810系です。
名古屋線の新性能電車のパイオニアである1600系(現在でも養老鉄道にて活躍中の車両があります。)でを改良した1800系(現在でも養老鉄道線にて全車健在!)にラインデリア(送風機)を搭載した車両として1967年に登場しました。
名古屋線向けに製造されたため、3両編成では(制御)電動車(M)+付随車(T)+制御車(Tc)と経済編成で登場しています。大阪線では急勾配を登坂するために電動車の比率が高くしなければなりませんが、平坦線のみの名古屋線では問題ありませんでした。
当初はM+M+TcまたはM+Tcの編成でしたが、1000系の高性能化改造に際して、車両を交換した関係で、すべてM+Tの2両編成になっています。
また1000系の電動車とならなかった中間付随車はすべて2410・2430系の中間車になっています(一部廃車)。
時代は下って、2000年代に入ると列車本数の削減やワンマン運用の開始、車齢の高齢化が進み、養老線(→養老鉄道)への転属を行っても活躍期間が短い為に廃車が始まりました。
特に更新工事が行われていなかったH12~17、H24、25編成から始まり、大阪線の1233系や奈良線9000系において置き換えが始まりました。
2010年代に入り、H22、H23、H26、H27が残っていましたが、2013年に2800系のAX12、14編成が転属して、2014年現在ではH26、27編成のみ所属しています。
1810系 H26編成
1810系の最終増備車であるH26以降は当初3両編成で登場していますが、前述の通り中間車は現在2430系に組み込まれて大阪線で活躍しています。
1810系以降の名古屋線向けには新形式は登場せず、大阪線車両と共通化が図られています。そのため、1810系以降は2430系の増備車である2800系が投入されました。
1000系同様に急勾配向けに抑速ブレーキを搭載していないため、同世代である大阪線の2410系には廃車がほとんど発生していない状態とは対照的にこちらは2編成しか現存していません。
1810系 H27編成
現在でも急行の先頭に立つことの多い1810系は三菱製MB3110A(155kW)の主電動機を搭載し、日立製NMCHTB20Aの抵抗制御車です。電動発電機は三菱製MG130S、コンプレッサはC2000Mとなっています。ブレーキ装置は抑速なしの電磁直通ブレーキ(HSC)です。
台車は動力台車は新製時のKD-65ですが、付随台車は1000系と交換した関係で一部がKD-32G(名古屋線改軌当時の共通台車)になっていましたが、H26、27は車体を交換していないのでKD-65Aです。なお、1979年に増備されたH26、27の中間車は当時製造中の2800系と同様のKD-87A台車を履いていました。
ここからは余談。
1810系といえば、私は真っ先にH11編成を思い出します。
1810系のトップナンバーにして車体を交換せず、1967年以来名古屋線を走り続けた猛者です。1810系3連時の名残でもある大型のPT42パンタグラフを振りかざし、急行運用に入っている姿を忘れることはできません。
5200系などの後輩車両と連結する機会が多い急行運用では押され引きずられ感がありましたが、1810系にとってハレの舞台であったように思います。
その後、H11編成は2008年に廃車となり、次に思い出深い車両と言えばH22編成です。
H22編成は近鉄で最後まで側面窓の開閉つまみが残っていた編成です。独特のつまみ部分が特徴的で、窓のつまみ部分だけをわざわざ撮影に行ったことも(笑)
1810系全体では、パンタグラフに特徴がありH11編成がPT42が2基、H14~23がPT42が1基、H24、25が下枠交差の小型PT48が1基、H26、27が下枠交差の小型PT48が2基となっています。
記憶が少々曖昧ですが、H16などの1000系と交換された編成は台車が古く、特徴的だった記憶があります。様々なバリエーションがあった1810系ですが、現在では2編成となりまして風前の灯火と言ったところ。しかし今後も同車の活躍を最期まで見届けられたらと思っています。
余談終わり
1010系
1000系が名古屋線に向けて製造されていた頃、同様に京都線向けに、旧式600系の部品をできるだけ流用して製造された車両が920系(→1010系)です。
当時製造されていた8400系の車体を流用した釣り掛け駆動車でした。余談ですが、1000系と1010系の大きな違いは車体幅です。当時の大阪・名古屋線車両は2740mmの車体幅であったのに対して、奈良・京都線車両は2800mmの幅広車体を採用していました。そのため、ホームに車体がこすらないように裾部分がすぼめてある点が特徴的です。
気になったらトップの1000系と1010系の写真を見ていただくとわかりやすいと思います^o^
920系の話に戻ります。
1982年に冷房改造と界磁位相制御に改造する省エネ工事が成功されました。この際、使用された主電動機は廃車となった10100系(二代目ビスタカー)より転用されました。
1987年より、3両編成の運用がなくなった京都・橿原線から名古屋線への転用改造が行われ、5編成とも1010系として名古屋線へやってきました。
時代は下って2006年よりワンマン改造(湯ノ山・鈴鹿線向け)を受けたT12、13、15編成はB更新を施工しています。
1010系 T11編成
1010系はビスタカー発生品の三菱製MB3020E(132kW)を搭載し、日立製MMCHTR20Eによる界磁位相制御車両です。
電動台車は新製時に将来の新性能化を考慮して製造されたKD-74台車で、付随台車は新性能改造を受けた際に8000系より捻出したコイルバネの旧型台車であるKD-51H台車を履いています(以前は釣り掛け車の台車を流用していた)。
さらにT12、13、15編成はワンマン化改造を行った際に付随車のコイルバネ台車を廃車となった8000系のものと思われる、KD-64A空気バネ台車に交換しています。
電動発電機は日立製HG634で、コンプレッサはHS10を2個搭載しています。
1010系 T16編成
現在まで廃車が出ていない1010系ですが、T12編成が2008年に鈴鹿線で出火する列車火災事故を起こしており、一時的に1010系ワンマン車が運用を離脱する事件が起こっています。
その後、出火原因であった断流器の絶縁強化を行い運用に復帰しましたが、再び鈴鹿線において発煙して走行不能になるトラブルが発生しました。
その結果T12編成は長きにわたり塩浜研修庫にて休車状態となっていましたが、約4年後の2013年に五位堂研修庫に入場して、T14編成の中間電動車と交換の上で、改番を行いT16編成として2013年11月より運用に入りました。
そのため、T16編成はB更新を受けたT12編成の先頭車と未更新のT14編成の中間車で編成されたちぐはぐ編成となっています。なお、元T12編成の中間車とT14の先頭車は廃車になるものと思われます。
ここからは余談。
1010系といえばT11編成の名古屋方先頭車であるク1111です。
ぞろ目、それだけ(笑)
ちなみに、ク1111はT14編成が存在しない今、1010系で唯一のコイルバネ台車を履いています。
1000系との区別は冒頭で述べましたが、車内に乗ると、特徴的なのは貫通路です。近鉄では通常片開きなのですが、1010系は奈良・京都地区の8400系をベースとしているため、当時の8000系列でおなじみの非常に重たい両開きドアです。なんであんなに重いのかと思うくらい重いです。特に未更新のT11編成がおすすめですよ(笑)
余談終わり
2430系
名古屋線で1810系や1000系がせっせと製造されていた頃、高度経済成長による人口増で急激に編成両数が増えていた大阪線では2410系に続く車両が製造されました。
1971年から製造された2430系は2410系と同一の性能を持っていましたが、特徴的なのは当初より3両編成を前提に製造されたことです。2410系は電動車+付随車の2両編成で組成されていましたが、乗客増に伴い3両編成の需要が出てきたため本形式が登場となりました。なお、2430系登場後もしばらく2410系の製造が続いており、W29、30編成以降、2430系と被るためにW10と番号が若返る現象が発生しています。
大阪線大阪口を支えてきた2430系ですが、乗客減に伴って、一部編成が名古屋線に転属となりました。
現在はG34、46、47編成が所属しています。G46編成は一時的に1000系T01編成と混結(1000系と合わせての4連と3連)となっていましたが、再び3両編成に戻っています。
2430系 G34編成
主電動機は三菱製MB3110A(155kW)を搭載し、三菱製ABFM21415MDHによる抵抗制御車両です電動台車はKD-66F、付随台車はKD-66Gを履いています。当然ながら、急勾配の登坂性能も十分に確保されており、抑速ブレーキを搭載した電磁直通ブレーキ(HSC-DR)で、連続下り勾配にも対応。
電動発電機は三菱製HG77463で、コンプレッサはHS10と当時の一般的な仕様です。
2430系は現在2444系に改番されたグループを除くと全車すべて在籍をしており、現在でも大阪線の顔ともいえる存在です。当然、大阪線を十分走破できる車両なので名古屋線においても十分すぎる性能があり、柔軟な車両転配が可能です。希に名古屋線車両の故障などによる不足時には大阪線より助っ人として2430系が来ることもしばしばです。
ここからは余談。
2410系を含めると180両近い一大勢力グループである2410・2430系列。名古屋線でもローカル車として活躍しており1810系との待遇の差が何ともいえませんね。(苦笑)
ちなみに旧型車が活躍していた1970年代初頭の名残で制御車には連結アダプターの箱が残っています。これはスカート(排除器)と一体なので撤去できないようです。
余談終わりだよん(
そろそろ疲れてきた^^;
2444系
広義では2430系に含まれる2444系は、2430系にワンマン化(湯ノ山・鈴鹿線向け)改造した車両です。基本性能は2430系に準じます。
2444系 G44編成
余談です
G44編成は窓ガラスが一体型(シリーズ21などの新型車と同じ)で、登場時は更新車すべてに波及するものと思われていましたが、結局1010系の更新車や8000系列の更新車の一部で採用されただけに終わったようです。
つまるところ意外とお金が掛かるからやーめたっ!ってことらしいです(爆)
G45編成は車体車内の更新のみで窓は交換されず。
更新車は座席堅いですよね、寝るのつらい。
あと登場時には女子高生とかが「新車だ!すごーい!!」とか言ってましたけど、車齢的にはもう40年の最古参に入る車両なのです。ハイ残念。名古屋線には新型車は来ないですよー。
以上余談愚痴終わり()
2610系
ここまでは名古屋ローカル(普通電車)で活躍が多い車両でしたが、1972年に登場した2610系は当初より急行以上の優等列車運用を目的で登場しました。
当時活躍していた参宮急行2200系などは長距離を走る列車としては特急車の流用であったために非常に豪華で、十分な性能を持っていましたが、非常に高い車齢(40年程度)であり、ラッシュ時には非常に混雑するなどの欠点がありました。
そこで長距離運用を考慮し、ラッシュ時でも対応できる4ドア車として登場しました。車内は固定クロスシートと便所をもうけ、長距離客にも対応しています。(たとえば近鉄名古屋~伊勢中川間約82kmで1時間半程度かかる)
当初より冷房装置を搭載しており、X11~16編成は分散式のクーラーキセでしたが、X17編成以降は一体型の連続クーラーキセとなりました。
主電動機は2430系でも採用された三菱製MB3110A(155kW)を搭載し、三菱製ABFM21415MDH430による抵抗制御です。
電動発電機は三菱製MG119ASでコンプレッサはHS10、ブレーキは抑速ブレーキ搭載の電磁直通ブレーキ(HSC-D)です。
以前より不評だった固定クロスシートは後継の5200系が登場したことによりさらに顕著となり、1991年の更新時より順次ロングシートに改造する工事が施工されていました。ただし、トイレ前については固定クロスシートのシートピットを拡大の上で残置してあります。
新製当初より急行運用をメインで活躍していた2610系は5200系登場により順次大阪ローカルなどに転用されていきます。
しかし、トイレ付きである2610系は優先的に青山越えの長距離運用に入ることが多く、現在でも大阪線では急行運用に入ることが多いようです。
2610系 X21編成(更新前)
1996年にデュアルシート(L/Cカー)の試作編成としてX21編成が更新工事とともに改造されました。
試験結果が良好であったため、続いてX26、X27編成もL/Cカーに改造されて、X21編成とともにJR快速と競合する名古屋線へ投入されました。
2610系 X26編成
2610系の台車はX11~16編成までは動力台車にKD-66B、付随台車にKD-66Cを履いています。X17編成以降はKD-72D動力台車とKD-72E付随台車を履いていますが、X21~24編成は流用された付随台車KD-49Cコイルバネ台車を履いており、電動車と車体高が異なります。なお、その後の更新時にX21~23に関しては8000系の廃車発生品と思われるKD-64Aに交換されています。
X25編成以降は電動台車がKD-72F、付随台車がKD-72Gとなりました。
ブレーキ装置は抑速ブレーキ搭載の電磁直通ブレーキ(HSC-D)です。
現在名古屋線にはL/Cカー改造を受けたX21、26、27の3編成が所属しています。
余談ですー。
X21編成は当初は流用台車なので1000系T02編成ほどではないにしろよく揺れましたね。試作車はドア付近の背もたれが小さいのでちょっと不満。
大阪口のロングシート車にはクロスシートが残っていますが、本当に直角シートなので辛いですよ(汗)
むしろ普段ならロングシートを好んで使うくらいです。よっぽどすいているときくらいしか使わないですね。
余談終わりよ^^
2800系
2800系は1972年から2430系の冷房搭載版、2610系のロングシート車として製造されました。
当初より冷房装置を搭載しており、AX01~04編成は分散式のクーラーキセでしたが、AX05編成以降は一体型の連続クーラーキセとなりました。
主電動機は2610系でも採用された三菱製MB3110A(155kW)を搭載し、三菱製ABFM21415MDH430による抵抗制御です。
電動発電機は三菱製MG119ASでコンプレッサはHS10、ブレーキは抑速ブレーキ搭載の電磁直通ブレーキ(HSC-D)です。
2800系 AX03編成
パンタグラフが合計3基搭載となっている特徴的な3両編成を組むAX01~04編成。
同様にAX09編成は当初より3両編成での運用も考慮して、同様の構成となっており、2006年に付随車を廃車として3両編成になり名古屋線へ転属となっています。
2800系 AX11編成
AX05編成以降はAX12、14を除いてすべて4両編成で登場しています。
2430系の増備車であった2800系はトイレは未設置であったが、最終のAX17編成は長距離運用を考慮してあらかじめトイレが設置されていました。
その後、2610系と同様の性能であった為、2800系4連車の一部は1989年にトイレを設置して長距離急行運用にも入るようになりました。ただし、2610系や当初よりトイレのあったAX17ともトイレの箇所が異なるため、これらを見分ける大きなポイントにもなっています。
2800系 AX17編成
1997年より更新工事を行う際にAX11、13、15編成に関してL/Cカーに改造する工事が施工され名古屋線へ転属となりました。
元々急行向けに製造された車両は2610系でしたが、ロングシート改造を行ってから日が浅く、かつ2800系の更新時期が迫っていたための措置で、未更新の2610系と2800系に白羽の矢が当たったものだと考えられます。
その後、1000系T02編成の置き換えのためにAX17編成が転属となり、2013年には1810系H22、23置き換えのために2両編成のAX12、14も名古屋線に転属となっています。
ここからは余談だよん()
2800系は当初は大阪地区で活躍していた車両ですが、現在では4連のトイレなし車両以外はほとんどが名古屋線に転属となっています。
2連車はかつての1810系H11編成を彷彿とさせるPT42大型のパンタを2基搭載しており、3連車も特徴的な分散クーラーかつ3基もパンタを搭載したおもしろい姿ですね。
4連車は急行運用で名古屋線の顔ともいえる車両。このように非常に見る機会の多い車両ですね。3連車から更新工事が行われており、古参の部類に入りつつありますが当分の活躍が見込めそうですね。そんなわけでいまいち興味がなかったりします。(苦笑)
当初よりの冷房車。特徴的な湾曲した屋根は8600系のように所謂"丸屋根"と言われるそうです。(1810系などに対しても言われていますが間違えです。)
余談終わり
2000系
抵抗制御車タイプの最後を飾るのは1978年より名古屋線向けに製造された2000系です。
2800系をベースとして、当時廃車が進んでいたビスタカー二世の部品を流用して製造されています。
当初より冷房装置を搭載しており、一体型の連続クーラーキセです。
主電動機は10100系から流用された三菱製MB3020E(132kW)を搭載し、日立製MMCHTB20Eによる抵抗制御です。
電動発電機は三菱製MG130SでコンプレッサはHS10ですが、XT02編成のみD3Rとなっています。
名古屋線向けの2000系ですが、大阪線での運用も考慮してブレーキは抑速ブレーキ搭載の電磁直通ブレーキ(HSC-D)です。
2000系 XT02編成
はじめに登場したXT01、02編成は主電動機だけでなく台車も種車である10100系ビスタカー二世のものを流用したKD-41J電動台車とKD-41L付随台車を履いています。
2000系 XT09編成
XT03編成以降は電動台車は新製KD-85を履いていますが、相変わらず付随台車は流用したKD-41Lを履いていました。
後年、付随台車は8000系の廃車発生品と思われるKD-64Aに交換されていますが、現在もXT01、02編成はすべてKD-41系台車のままです。
XT07編成は急行運用を考慮して1989年にトイレを設置しました。また、台車未更新のXT01、02編成とXT07編成を除くすべての車両にワンマン改造を行いました。
2013年にXT07編成は"つどい"として2013系に改造された以外、全車両とも名古屋線にて活躍しています。
余談になります。
2000系の特徴的なXT01、02編成。台車が特徴的な空気バネ台車で、ふわふわした感じ(注意:個人的な感想)から特急車向けな感じがしました。停車時の耳をつんざくような「ききぃーっ」って音がすさまじかった記憶がありますが、最近は聞かないので改善されたのでしょうか??
またXT07編成が現役時は、事故などによる急行編成不足時に急行代走として他の3連車と編成を組んで走行することもありました。友人にいつもの4+2組成ではなく、3+3組成でなんじゃこりゃ?と聞かれた記憶があります。
その後、急行代走編成は大阪線より2610系や5200系を持ってくるようになってからは名古屋ローカルに徹していましたが、2013年にトイレ付きが幸い(?)してつどいへ改造されました。
余談終わり。
第一回いかがでしたでしょうか??
長文かつ意味不明で申し訳ありません。
一般車の中でも古参~中堅どころである抵抗制御や界磁位相制御車など個人的になじみが深いだけで、実際よくわからないですよねー(苦笑)
書いている私もまだまだ整理が追いつかないです。先輩から名鉄電車などの機器流用車はよくわからないと話題になりますが、近鉄電車も大概よくわかりません!!
私もまだまだ勉強中ですので万が一、誤植等がありましたらお知らせください。
part2へ続きます。
コメント
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IT
すごく細かくまとめてありますね。あと一つ一つに実体験からくる余談がされていてとても面白いです。
かなたん原理主義者
近鉄の通勤型は、今までは何が違うのかよく分からないけど何か違うんだろうな…ぐらいにしか思っていませんでしたが、詳細にみるとこんなに面白いのですね。
分かりやすくて面白かったです。
ただ実際に見ても見分けがつくかどうかはやっぱり自信がありません…。
しまかぜ
解説が随分細かいです。車両の外観がいくら似ていて車両形式番号が複雑なところが近鉄電車の特徴の一つですね。たとえ車体が同じでも床下や屋根が大きく違う場合たくさんありますから。
逆に同一系列orグループで外観が随分違う車両(名鉄6000系や阪神8000系など)もたくさんありますげれどね。