2010年4月、中部大学 生命健康学部に新設[届出済]される「作業療法学科」教員からのメッセージ。

2010年4月、中部大学 生命健康学部に新設[届出済]される「作業療法学科」教員からのメッセージ。

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身体や精神の障害がある人の動作能力や
社会適応力の回復をはかる作業療法士を養成。
特に精神障害や高齢認知症への理解を深めて、
発症予防や悪化阻止の能力を育てます。

 教員からのメッセージ

患者の心に働きかけ、障害がありながら生きることを支える。

プロフィール
医師。専門は神経内科学、リハビリテーション医学。名古屋大学医学部教授を経て、中部大学へ。認知症のリハビリテーションを研究する。
担当科目
内科学、臨床神経学、老年医学など

 神経内科医と作業療法士は、密接な関係にあります。たとえば認知症患者のリハビリに作業療法はとても有効ですし、ALSなど進行性の神経難病では、作業療法士がリハビリを通して生き方を支える役割を担います。生理学や解剖学、あるいは疾病学など、人体の構造と働きを把握する医学的な知識が必要なのは間違いありませんが、しかしそれだけではできないのが作業療法士という仕事でもあります。認知症病棟で、こんな風景を見ました。ちょっとしたことが原因で、病棟中がパニックに。誰も手をつけられない。そんな時に、作業療法士がやって来る。「どうした、どうした」「そうか、そうか」「よし、よし」と患者の間を回るうちに、騒ぎは静まる。喋り方や何気ないボディータッチで、患者一人ひとりの心に働きかけているんですね。作業療法士に求められる最も大切な資質は、人間が好きだということかもしれません。
 
 
障害のある人たちが主体的に生きるために、行動レベルでサポートする。

プロフィール
作業療法士。専門分野は精神障害者への作業療法。藤田保健衛生大学リハビリ専門学校、名古屋大学医学部保健学科を経て、中部大に。
担当科目
精神障害作業療法学、職業関連活動作業療法学など

 すべての人は、違いを乗り越え、平等に生きる権利がある。リハビリテーションは、障害のある人たちが、その権利を取り戻すためのもの……。作業療法士の養成校に入って知ったリハビリの理念が、私にはとてもフィットしました。そして障害のある人たちへの共感が、作業療法士の活動を続ける原動力となってきました。
 作業療法士が行うリハビリテーションは、身体の運動機能回復にとどまりません。発達障害や認知機能障害、精神障害まで、幅広い分野にわたります。また運動機能の回復に関しても、料理をつくる、着替える、ワープロを打つなど、生活の中の具体的な行動を治療の目標に置きます。障害のある人たちが一人の人間として主体的に生きていくために、具体的な行動の中身を一緒に考え、行動レベルでサポートする。作業療法士という仕事、魅力的だと思いませんか?
 
 
科学的な分析をもとに、豊かな生活の実現に向けて対象者とともに歩む。

プロフィール
作業療法士。発達障害の作業療法を専門に、豊富な臨床経験を。愛知県心身障害者コロニー、聖隷クリストファー大学を経て中部大に。
担当科目
作業学講義、発達障害作業療法学など

 障がいのある人たちも等しく豊かに暮らせるように、専門知識を根拠として支援できるのが作業療法士だと思います。人の作業(活動)を多角的に分析します。たとえば、「絵を描く」という作業は、身体の運動機能も、認知機能も、精神状態もすべてが影響しあう中で成立します。その方の価値観も含めて。作業療法は、作業が持つ多くの要素を分析し、リハビリテーションのために作業の力を使います。だから、対象者は楽しく、意味のある活動をする中で、生きるための方法を身につける事が出来る。とても具体的なんです。
 作業療法学科は、地域と連携した活動を積極的に展開してゆきます。障がいのあるお子さんやお母さん方とかかわりを持ち、学生もその中に巻き込んで、多くのことを学び取ってもらいたいと考えています。役に立つ作業療法士になるために。