1月7日(木) 新潟地区の新エース!! E129系!!鉄道研究会

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みなさまこんにちは。鉄道研究会の坂本でございます。

今回は坂本新潟帰省企画の第2弾として、新潟地区の新型電車であるE129系をご紹介いたします。

JR東日本新潟地区としては破格の新造車で、全車新潟県内の製造工場より出荷されているのも大きなポイントです。

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↑新潟駅に停車するE129系、A21編成+A22編成。

E129系は2014年、新潟地区の115系置き換えと、E127系の第3セクターへの譲渡による車両不足を解消するため導入されました。

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↑新潟地区で活躍する115系。

(1枚目:非リニューアル車色・新潟、2枚目:リニューアル車色・直江津)

置換え開始前、新潟地区の115系には、車齢50年を超える車両も存在したほど全体的に老朽化が進み、故障などのトラブルに悩まされていました。

加えてJR化後の1995年に新潟地区に導入されたE127系電車は、2015年3月の北陸新幹線金沢開業に伴いJRから切り離される「えちごトキめき鉄道」に10本が譲渡され、2本しかJRには所属しなくなることになりました。

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↑E127系(写真はえちごトキめき鉄道譲渡後の「ET127系」・直江津)

E127系はワンマン対応車であったため、ワンマン運転が多い越後線、白新線などを中心に車両不足が顕著になることになりました。

115系の置き換えと車両不足の解消は、新潟地区のJRには急務でした。

そんな中、2014年12月に新造投入され運用を開始したのが、今回ご紹介するE129系です。

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↑新潟駅で並ぶ115系とE129系。

車体構造は基本的に東北地区で活躍するE721系交流電車を元に直流専用としたものです。

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↑E721系(郡山)

低床ホームばかりの新潟地区ですが、E721系同様床が低いため、ほぼ段差なしで電車への乗り降りが可能です。

全車両がJR東日本自前の車両製造工場である、総合車両製作所新津事業所(新潟市秋葉区)で製造されています。

それではまず外観の様子から。

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↑A23編成(新潟)。

車体に巻かれた帯は、かつて新潟地区で活躍した旧型国電が纏っていた塗装をモチーフにしています。

一部の編成はA23編成のようにパンタ2基搭載となっています(前よりパンタは霜取り用)。

編成中の全車に分散して機器を配置する0.5M方式が採用されています。

つまり編成中の全車がモーター車なのです。

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↑台車には小さい車輪を採用し、低床化を図っています。

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↑雪国の電車らしく、先頭車には巨大なスノープラウが装備されています。

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↑パンタグラフはE233系などと同じPS33B形です。

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↑発電ブレーキを多用する過酷な路線も走るため、屋根には自然冷却式の抵抗器がついています。

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↑側面行き先表示機はフルカラーLED。表示内容はE233系と同じです。

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↑側面には車外スピーカーもあり、発車メロディも流せます。

続いて車内へまいります。

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↑運転席。コンパクトにまとめられています。

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↑運転室車掌側にはワンマン運転用のミラーがついています。

E129系も特に昼間の越後線、白新線などで実際にワンマン運転を行っています。

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↑運転室前にはワンマン運転用モニター。

ワンマン運転時、運賃表などが表示されます。

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↑扉右横には扉開閉ボタンがあります。雪国の車両の必須アイテムです。

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↑車番はステッカー式。

総合車両製作所自慢のsustina車体を採用していることを示すステッカーも貼られています。

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↑客室全景。ロングシートとクロスシートの交互配置です。

クロスシート付近はセミクロス式で、扉周りはロングシートになっています。

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↑ロングシートの構造はE233系とほぼ同じです。

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↑クロスシート部もほぼE233系と同じですが、背中合わせの座席はE233系には見られないものです。

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↑車端部には優先席があります。

ここだけ床の色が違うほか、座席も片持ち式ではありません。

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↑一部優先席はトイレ位置の関係でこのようにコンパクトに。

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↑トイレは大型の車椅子対応式となっています。

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↑扉上には209系などと同じLED式スクロール表示機があります(交互配置)。

表示例:新潟 行次は 新崎Next Niizaki次は ニイザキまもなく 新崎Niizaki Soon新 崎

こんな感じです。

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↑一部編成にはLED表示機の向かい側にLCD画面を配置し、試験を行っています。

こうした新潟市の行政情報から、

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↑NHKニュースと天気予報なども映ります。

天気予報の画面はTVのNHK気象情報と同じですね。

新潟地区は駅間距離が長く退屈することも多いため、これは嬉しい設備です。

試験段階ではありますが、ぜひ他編成にも広まってほしいと思います。

現在E129系は、「A編成」と呼ばれる2両編成が29編成存在しています。

すでに特に激しく老朽化していた115系のグループは、E129系に置き換えられて全車廃車となりました。

今後はさらに2両編成を1本、そして今年からは4両固定編成の「B編成」が25編成製作されることになっています。

つまり最終的には160両態勢となり、新潟車両センターの115系を全て置き換えていくわけです。

E129系増備に伴って、今後はワンマン運転実施区間がさらに広がり、さらなる合理化が図られていきます。

今後のE129系の活躍に期待するとともに、今のうちに新潟地区の115系をよく堪能しておきたいと思います。

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↑新潟駅で並ぶE129系。

本日もご覧いただき誠にありがとうございました。