1月6日(水) さよなら小田急「区間準急」&旧優先席ステッカー鉄道研究会

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みなさまこんにちは。鉄道研究会3年の坂本でございます。

小田急電鉄(東京・新宿~町田、小田原、藤沢など)では、本年3月16日にダイヤ改正を実施し、それまではお互いに乗り入れをしていなかったJR常磐線の車両が、地下鉄千代田線を介して小田急へ、そして小田急の車両がJR常磐線に乗り入れるようになるなど、約8年ぶりの大きなダイヤ改正となります。

そんな中、小田急線を約13年半にわたって走った種別、「区間準急」が、3月改正で廃止されることになりました。

今回はその区間準急最末期の姿をお届けするとともに、間もなく見られなくなる小田急の旧優先席ステッカーについてもご紹介してまいります。

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区間準急唐木田ゆきの2000形2054×8R(@新宿)

区間準急は2004年12月、小田急小田原線梅ヶ丘~和泉多摩川間の複々線化完成に伴い登場した種別です。

同改正では急行の上位種別である快速急行も登場し、小田急線のダイヤは大きく変化しました。

現在のダイヤもこの時に素地が出来上がっています。

快速急行が神奈川県川崎市、東京都町田市、神奈川県大和市、藤沢市などからの長距離客の輸送を見据え、下北沢(東京都世田谷区)から新百合ヶ丘(川崎市麻生区)までの間の15駅をすべて通過するのに対し、区間準急は主に東京都世田谷区内への速達を目的としています。

新宿を出ると、代々木上原、下北沢、梅ヶ丘と停車し、梅ヶ丘からは各駅に停車します。

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↑新宿駅ホーム上の区間準急停車駅案内。

各停と同じホームから発車するため設置されている。

複々線が梅ヶ丘までしかなく、さらにそれよりも新宿寄りには待避設備がないことが、区間準急が存在している大きな理由で、梅ヶ丘より新宿寄りで駅を通過しないと、後ろからくる急行に追いつかれてしまうのです。

代々木上原では、後ろから来る千代田線直通の多摩急行と連絡し、相互に乗り換えができます。

10時台から16時台までの昼間帯のみの設定で、主に新宿から多摩線唐木田(多摩ニュータウン)や、少数ですが本厚木(神奈川県厚木市)方面へと走っています。

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↑鮮やかな水色の種別表示。

2000形には種別と行先の表示がフルカラーLEDになった車両が多く、この鮮やかな表示を見ることができます。

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↑こちらは種別、行き先とも3色LEDの3000形3651×8Rによる区間準急唐木田ゆき。

他にも8000形や、小田急通勤車で唯一種別と行先が幕で残る1000形未更新車など、4000形を除く各形式が使われます。

区間準急がなくなると、小田原線新宿~新百合ヶ丘間と多摩線の各停区間準急のみが停車する駅は、1時間当たり8本から6本へと減便されることになるため、それらの駅の利用者は不便になることでしょう。

今後なるべく多くの区間準急の写真、特に1000形の幕車による区間準急を狙いたいと思います。

続いて旧優先席ステッカーについて。

昨年10月1日から、JR東日本と関東の私鉄・公営交通各社においては、優先席付近でのマナーが変わりました。

具体的には「優先席付近では携帯電話の電源をお切りください」というルールから、「優先席付近では混雑時には携帯電話の電源をお切りください。」というルールに変わったのです

そこでJR東日本と関東の私鉄・公営交通各社では、「混雑時のみ電源OFF」を周知するため、今までの優先席ステッカーを廃し、新しい優先席ステッカーに交換する作業が行われています。

小田急でも現在優先席ステッカーの交換が進められています。

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↑こちらが小田急の旧優先席ステッカー。(3000形クハ3661@成城学園前)

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↑そしてこちらが新ステッカー。(8000形デハ8307@成城学園前)

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↑小田急の新優先席ステッカーと同デザインの、東京メトロの新優先席ステッカー。(16000系クハ16112@成城学園前)

小田急の新優先席ステッカーは、他の多くの関東私鉄各社と共通のデザインとなっています。

確認した限り、サイズなどの違いはあれど、小田急のほか東京メトロ、都営地下鉄、京王、西武、京急、京成、北総、千葉ニュータウン鉄道、新京成の各社は、ほぼ同じデザインの新優先席ステッカーを採用しています。

優先席ステッカーは各社とも個性が出るところですので、今回みな同じデザインになってしまったのは少々残念に感じます。

しかしその一方で、東京五輪などを見据えて表示類を揃えることが、公共交通機関各社に求められているのかも知れませんので、何とも言えないところです。

各社の旧優先席ステッカーも、今後なるべく多く記録していきたいと思います。

本日もご覧いただき誠にありがとうございました。