7月13日 魅惑の貨物列車part2鉄道研究会

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みなさん、こんにちはこんばんは!!
4年の村上です^^/

連載シリーズ(の予定!?)で魅惑の貨物列車(主に中京圏)について書いていきたいと思います。
第二回は、現在の鉄道貨物輸送の中心であるコンテナ車についてです!!

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東海道線をゆく高速貨物列車(コンテナ車)が中央線からの貨物列車を追い抜く。

第二回目はコンテナ車ということで、一般的なコンテナ車について話を進めていきたいと思います。

コンテナ車は大きく分けると
・一般コンテナ車(高速対応・特殊コンテナ対応車なども含む)
・海上コンテナ積載専用車
・ピギーバック(トラック積載方式)車
・カーラックコンテナ(新車運搬コンテナ)車
・SVS、フレキシバンなどの特殊試作車 etc...
など、用途に合わせた車両が用意されています。

現在、運用されている車両は汎用の一般コンテナ車がほぼすべてで、実用化されたピギーバックやカーラックも現在は運転中止となっています。

さて、コンテナ列車はご存じの通り、コンテナ(箱)を貨車の上にのせて、駅でトラックに積み替え、工場や家まで直接運搬可能な方式(国鉄時代の標語で"戸口から戸口へ")です。
起源は1955年頃までさかのぼりますが、本格的な運用は1959年汐留~梅田間に登場したコンテナ専用列車"たから"号です。
専用の貨車チキ5000形へ組成された編成はEH10形牽引で華々しくデビューしました。

好評なコンテナ輸送は、瞬く間に各幹線へと進出しました。ここでは一般の貨車と併結されていました。そのために切り離しがあり、作業効率化のためにデッキ付きチキ5500形が登場しています。地方幹線向けにチラ1形(5→3個積み)も同時期に登場しています。

後年、それまでの「チ」からコンテナ車である「コ」へと変更されています。

1966年からは急成長するトラック輸送に対抗すべく、100km/hで走行可能な高速貨車としてコキ10000系列が誕生します。それまでのコンテナ車に比べて大幅なスピードアップが図られました。
この頃から一般コンテナに続いて用途別コンテナとして通風コンテナやタンクコンテナなどが設計され、量産されるようになっています。


現在、活躍している一般コンテナ車は
・コキ50000系列
・コキ100系列
・コキ200系列
が主な車種です。(用途停止・休車などを除く)

コキ50000系列

コキ50000系列は新製費が高く、保守コストが高いコキ1000系列に変わる車両として1971年に登場しました。また20フィートコンテナの効率よい積載にも対応しています。
これまでの10フィート×5個から12フィート×5個or20フィート×3個の新設計となっています。
なお、これにより従来のコキ5000系列やコキ1000系列も積載方法が変更となっています。(10フィート×5個→12フィート×4個)

電磁ブレーキや空気バネを見送り、最高時速は95km/hに押さえられましたが、コストパフォーマンスもよく、量産されて日本全国で活躍しました。

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コキ50000形

基幹形式
クールコンテナ車や緩急設備撤去車などさまざまな派生形式が発生しています。

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コキ250000形(コキ50000形250000番台)

1985年に新設された1200t貨物向けにブレーキ強化を行い100km/h対応した車両で、識別のためにグリーンとなっています。
同様に1988年には電磁ブレーキを搭載したコキ350000形も登場しています。

現在ではコキ100系列の増備により本来の使用目的が喪失している高速改造車から廃車が進んでいます。


コキ100系列


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コキ100形

1987年に登場したコキ100系は、最高時速を110km/hまで上げ、ISO規格の海上コンテナを積載するために床面の高さを下げるなどの大幅な改良が行われています。

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コキ101形

コキ100形試作車は4両ユニットを組んでいましたが、デッキなしが災いして移動が困難になるという問題が発生しました。
そこで、量産車からはデッキ付きのコキ101を組み込んだ101-100-100-101の4両ユニットとして製造されました。


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コキ103形

1989年からはコキ100・101ユニットに改良を加えたコキ102・103ユニットへ移行します。後期車はデッキなしのコキ102の台枠を伸ばして大型コンテナ積載への余裕を持たせています。


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コキ104形

コキ100系列は幹線での使用を目的としていたため4両固定ユニット(ブレーキなどの機器が分散配置されて解放不可)であったため、運用範囲が広がるにつれて積載数過剰などの問題が発生しました。
そこで1両単位で増解放できるコキ104が登場し、大量増備されました。
現在、コキ100系列のなかで最大両数(2908両製造)を誇る基幹形式です。

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コキ105形

コキ102・103ユニットとコキ104の中間として製造されたコキ105は偶数+奇数番の2両ユニットです。

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コキ106形

海上コンテナ輸送には、コキ104を改造した車両を用意していましたが、本格化するに当たって、専用の緊締を持ち、さらに台枠を強化して24t海上コンテナにも対応できる車両として登場しました。
こちらもコキ104に続く機関形式として1162両が量産されました。

なお、試作車としてコキ106に新開発の15フィートコンテナを積載可能としてコキ110形も存在しますが、現在は一般のコキ106と同じような運用に入っている模様。


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コキ107形

コキ50000形の置き換えを行うべく登場したコキ107は、それまでの100系列とは異なり、手ブレーキが側面からデッキ上に移動されています。
構造はコキ200を基本としており、現在も量産が進められています。


コキ200系

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コキ200形

濃硫酸や苛性ソーダなどの化成品を運ぶタンク車の置き換え効率化と海上コンテナ積載用に開発された車両がコキ200です。
従来のコキ100系列では20フィートタンクコンテナ24t積みが1個しか積載できず、効率が悪いことなどから、専用のコンテナ車コキ72形を試作しました。
しかし、超低床構造などにコストがかかりすぎ、車両限界の兼ね合いからコキ100系列と同じ床面の高さを持ち、20フィート24t積みが2個積載できる専用の貨車として登場しました。

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20フィートの化成品タンクコンテナと同じく20フィートの海上コンテナを積載するコキ200が鹿児島本線をゆく。


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東海道線をゆくコキ100系列で統一された高速貨物列車。

同じコンテナ車でも用途や仕様の違いなど細かな点が異なっており興味深い所です。
見かける機会も多いコンテナ列車ですが、たまにはそれぞれの貨車にも興味を持ってみませんか??

それではみなさままたの機会に!!