0305 あいにくのお天気なので......無線用語の解説。無線部

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無線部部長のJR2SWRです。
今日は残念ながらでしたので、活動は中止となりました。
というわけで、今日は無線を知らない方向けに、ブログでよく使用する無線用語の解説をしてみます。

【コールサイン】

よく私がブログを書く時、「無線部部長のJR2SWRです」と書き出していますが、
この「JR2SWR」というのが、コールサインです。

コールサインとは、無線局それぞれに割り当てられた文字列の事です。
「識別符号」ともいい、無線をやる上での「名前」になります。
これは自分の名前とほとんど同じ扱いができるので、ハンドルネームの
ように使っている無線家の人も居ます。

このコールサインは非常に重要であり、交信をする時は
必ず送信しなければなりません。
  [例]
  JR2SWR「JR2GOA、こちらはJR2SWRです。応答願います、どうぞ。」
  JR2GOA「JR2SWR、こちらはJR2GOAです。59で入感しております。」
   ※59:「極めて強い信号であり、通信内容も完全に了解できます」 
   ※入感:電波を受信すること

中部大学無線部のコールサインはJA2YEFですが、こちらを例にとって、詳しく見てみましょう。

radio20140305-1.jpg日本のアマチュア局のコールサインはたいてい
6文字であり、最初の3文字をプリフィックス
うしろの3文字をサフィックスと呼んでいます。
プリフィックスは無線局のある国とその国内
のエリアを示します。
日本では「JA」「JR」「7K」「7L」などが使われます。
そして日本の場合、3文字目の数字で「地方」を表します。
 1:関東、2:東海、3:近畿、4:中国、5:四国、6:九州・沖縄
 7:東北、8:北海道、9:北陸、0:信越
という具合なので、東海地方にある中部大学無線部は2になります。
サフィックスはAAAからZZZまで特に法則はなく順番に割り当てられます。
コールサインを省略してサフィックスのみで使う事もあります。
順番に割り当てられるだけなので、「NHK」「MHZ(メガヘルツ)」など、面白い文字列に
なることもあります。実は僕のコールサインのサフィックスである「SWR」も
「Standing Wave Ratio」の略として知られており、「JR2SWRです」と自己紹介すると
「いいコールサインだね!」と言われる事もあります(笑)。

アマチュア無線に限らず、航空無線や消防無線、テレビやラジオ放送にも
コールサインがあります。
(例 東海テレビ:JOFX-DTV テレビ愛知:JOCI-DTV FM愛知:JOCU-FM ZIP-FM:JOQV-FM など)

空中線(アンテナ)

アマチュア無線でよく使われるアンテナとして
「八木アンテナ」「グランドプレーンアンテナ」「ダイポールアンテナ」などがあります。

radio20140305-2.jpg八木アンテナは「八木秀次」氏により考案された
指向性アンテナです。指向性というのは、簡単に
言えば電波の飛ぶ方向が決まっている、という事
ですね。この写真のアンテナだと、奥の方向に
電波が飛びます。
(もちろん地面においたままなので使えませんが)

当然、一度設置してしまうと、その方向にしか
電波が飛ばないので、ローテータ
前々回の記事で取り付けました)をつかい、
回転をさせています。

方向が限定されていて不便そうに思えますが、
飛ぶ方法にはすごく飛ぶので、大きな利点になります。
宇宙にも飛びます

見た目はトゲトゲしていて、とてもわかりやすいです。
これぞアンテナ!って感じですね。

radio20140305-3.jpgグランドプレーンアンテナはGPと略されます。
G・ブラウン氏が警察無線のために実用化した
ためブラウンアンテナと呼ばれる事もあります。

指向性は無く、全方位均一に電波が飛びます。

このアンテナにはラジアルと呼ばれるものが
アンテナの根本に取り付けられています。
これが大地(グランド)のかわりになって、
「高いところにあるのに地面に接している」
状態を擬似的に作り出します。

この写真は現在27号館屋上にある鉄塔の上
に取り付けられている第一電波工業の「X7000」です。
(となりにある赤色のアンテナは同じく第一電波工業の「X5000」です。現在は撤去済。)

余談ですがこのX7000の下に先ほどの八木アンテナを設置する予定です。

radio20140305-4.jpg
最後にダイポールアンテナですが、これは材料さえあれば自作が出来るほど設置が容易です。

ケーブルの先からさらに2本のケーブルが伸びて、左右対称の位置に置くだけ、という至って単純な構造。
指向性はありますが、八木アンテナほど鋭くはありません。

写真のアンテナは逆Vの字に張った「逆Vダイポール」です。
恵那研修センターのテニスコート2面を使って、かなり大きく設置しています。
これももちろん自作であり、しかしながら北海道から九州まで電波を飛ばす事ができました(7MHzですが)。


コールサインとアンテナだけで予想以上に長くなってしまったので、今日はここまで。
質問や知りたい用語などがあればコメントにてどうぞ。(とはいっても、大抵のことは調べれば分かりますけどね)