文芸研究会おすすめ本!文芸研究会

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文芸研究会、ブログ更新担当の神鉈悠(かみせゆう)です。今回も部員のおすすめ本をご紹介します。

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紹介者:野鼠さん

作品名:下町不思議町物語

著者:香月日輪

出版社:岩崎書店


紹介文:小学六年生の男の子がある日、ひょんなことからとても不思議な下町へと迷いこむ。家族愛や下町のあたたかみがわかり、読んだ後にほっこり暖かくなる作品です。

神鉈から:藤子F不二雄が提唱していた「SすこしF不思議な」物語でしょうか。今や廃れつつ"下町"というワードはノスタルジック的ですね。

 

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紹介者:神鉈

作品名:帰ってきたヒトラー(原題:ER IST WIEDER DA)

著者:ティムール・ヴェルメシュ

出版社:河出書房新社

 

紹介文:1945年4月30日、ナチスドイツ総統のアドルフ・ヒトラーはソ連軍に占領されつつあった首都ベルリンの総統地下壕で妻のエヴァ・ブラウンとともに拳銃自殺を図った・・・・・・はずであった。

しかしヒトラーが再び目を開けた時、彼がいたのは2011年のドイツベルリンの原っぱであった。タイムスリップしたヒトラーは「"例のあの人"のものまねがめちゃくちゃ上手い芸人」と思われ、芸能プロダクションにスカウトされる。

戦後、変貌を遂げたドイツ。ヒトラーは携帯やパソコンと悪戦苦闘しながら面白おかしくドイツに再び舞い降りた。

未だにナチスが盛り返したと思っているヒトラーはかなり滑稽で、それを笑いどころとした筆者は強烈である。しかしながら読み進めるに連れて読者は気づく。「ヒトラーの側で私は本を読んでいる」と。

本国ドイツで出版されたこの本は、ドイツタブーである"アドルフ・ヒトラー"を主人公にした超問題作だった。映画化もされるようで、気になるところである。簡易的にヒトラーの生い立ちなども読めるので是非オススメしたい。ヒトラーとかいうあのちょびひげの人物のカリスマが理解できるだろう。