文芸研究会おススメ本紹介!文芸研究会
文芸研究会、ブログ更新担当の真礼です。今回はおススメの本を紹介したいと思います。
紹介者:希
作品名:恋文の技術
作者:森見登美彦
出版社:ポプラ文庫
紹介文:京都の大学院から遠くの実験所に飛ばされた男が退屈な日々を過ごしていた。そんな自分を慰めるべく、彼は半ばストーカーと化した友人や浮世離れした妹、イタズラ好きの先輩に手紙を出していく。だが、彼の秘めた想いを届けたい人には何一つ書けないでいた。
特徴としては物語が主人公の手紙のみで進んでいきます。にも拘らず状況や彼の周囲の人々の魅力がビシビシ伝わってきます。
真礼から:現代ではあまり見られなくなったであろう恋文。そのような時代だからこそ恋文の大切さを知るためにも私はこの作品を読んでみたいと思います。
紹介者:二本狐
作品名:名のないシシャ
作者:山田悠介
出版社:角川書店
紹介文:十歳の姿形をとった少年少女。彼らはひたすら人間を観察していた。いつの間にか生まれ、いつの間にかいる、そんな存在。一人の男の子はある少女と出会い、彼女について行くうちに"テク"と名付けられた。違う男の子は昔死んだ子どもと間違われ、ある女の子は医者に拾われた。彼らは人の寿命を見ることと自身の寿命を他人にわけ与えること、そして不老不死であること。この三つの能力以外には何も持ち得てないし、何もできない。一人の子どもと同じだった。
一年、三年、五年と時間が経ち、人に触れていくことによって少年少女たちは心を揺り動かされていく。いつの間にか大切な存在へとなっていたことにことに気づいた時、一つの悪意が忍び寄る。それは彼らが今までやって来た「救済措置」が仇となる、大切な存在の死に関わるものだった――。
命について考えさせられる山田悠介の泣ける小説です。ホラーだけが山田悠介じゃない。だからこそ読んでほしい一冊です。
真礼から:表紙がポップな感じがするので内容は軽いものだと思ったら考えさせられるものと知りびっくりです。ぜひ読んでみたいです。
コメント
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二本狐
「恋文の技術」は昔によくみられた書簡形式の小説なんですね。とても面白そうです。
恋文に想いをのせる。そういうのにも一つ、美徳センスというものが必要ですね。難しいところです。