学長ブログ

50. ビートルの思い出

自然とふれあう機会が少なくなった子ども達にとって、力強く元気に動き回るカブトムシは、今も夏になると人気者の昆虫です。その人気者の愛称をもつ小さな車の話から。

1938年からドイツの国民車として生産されて、日本でも「カブトムシ」の愛称で親しまれていたフォルクスワーゲンの小型車が生産終了を発表したという。「Beetle(ビートル、カブトムシ)」と言う愛称は会社が付けた名前ではなく、人々の間でその形や雰囲気から名付けられたそうです。

国々によってその小型車の愛称がいろいろあるというのもおもしろい。朝日新聞の天声人語でも紹介されていたので、さらに調べてみました。Käfer(ケーファー、カブトムシ)-ドイツ、Coccinelle(コクシネル、てんとう虫)-フランス、Bug(虫)-アメリカ、亀-タイ・スリランカ・ボリビア、蚤-コロンビア、蛙-イラン・イラク、ゴキブリ-ブラジル・グアテマラ。

ビートルからビートルズを連想する。The Beatlesの元メンバーだったポール・マッカートニーが昨年来日。現在77歳でなお現役のミュージシャン。今の大学生にとっては馴染みがないかもしれませんが、50年以上前、ビートルズが来日したときは日本中が騒いでいたことを思い出します。ビートルズBeetlesではなく、音のビートbeatをひっかけて名付けたビートルズBeatles。

そのビートルズが好きだったというバディ・ホリーが率いたバンドThe Crickets(こおろぎ)は、私が住んでいたテキサスの街出身で、の英雄だったのです。そのバディ・ホリーがバンド名にスポーツのクリケットを重ねて、昆虫の名前を使ったことが、ビートルズの名前にも影響を与えたそうです。

大学を卒業してからカナダの大学に勤め、足が速いことだけは取り柄で、自己流でテニスをやり始めた私は、テニス仲間に言われましたー「君は日本のビートルだね」 意味が分からなかったので聞きました。ボールを追っかけて、テニスコート中を動き回る様子が、beetle(カブトムシを含む甲虫類を表す言葉)が激しく動き回る様子を連想したというのです。フォルクスワーゲンのビートルの話を聞いて、カナダにいた頃楽しんだテニス仲間のことを思い出していました。